令和8年第3回東大和市議会定例会が、9月1日から9月25日まで開催されました。
今定例会では、令和7年度の各会計決算をはじめ、条例改正、補正予算、陳情、議員提出議案などについて審議しました。
私は、市民の皆様からお預かりした税金が、市民生活の向上や将来のまちづくりにどのような成果をもたらしたのかという視点から、決算審査に臨みました。
また、一般質問では、次の3点を取り上げました。
決算審査は、予算が予定どおり使われたかを確認するだけのものではありません。
市民の皆様からお預かりした税金が、暮らしの安心や市民サービスの向上にどのような成果を残したのかを検証し、次の予算や事業改善につなげる大切な機会です。
私は総括質疑において、次の5つの視点から、市長の認識を伺いました。
人口構造が変化し、扶助費や公共施設の更新費用の増加が見込まれる中、目の前の課題に対応すると同時に、将来世代への責任を果たす市政運営が必要です。
事業を実施すること自体を目的にせず、成果を数値と市民の実感の両面から検証し、限られた財源を、より大きな市民サービスへつなげるよう求めました。
年間100件以上の申請がある70手続のうち、約半数がオンラインで手続可能となりました。
マイナポータルを経由した手続は、約2,300件でした。
一方、紙とオンラインの併存による職員負担も生じています。手続をオンライン化するだけでなく、業務そのものを見直していく必要があります。
株式会社電通へ職員を1年間派遣し、広報やマーケティングについて学びました。
派遣された職員は、令和8年度からスポーツ観光課に配属され、サカチャレの企画・運営、対象を絞った情報発信、アンケート設計などに経験を生かしています。
厳しい財政状況や物価・人件費の上昇に対応し、地域の拠点となる「みんなの学校」の整備方針が示されました。
中学生・高校生世代の学習場所や滞在場所が不足しているとの声を踏まえ、青少年の居場所を新たに整備する方針も盛り込まれています。
施設を集約・複合化することによって生じる課題にも丁寧に対応しながら、将来にわたって必要な市民サービスを維持できる公共施設再配置を進める必要があります。
相談・支援の実績は、延べ1万9,455件でした。
児童相談と母子保健の一体化により、情報共有、早期介入、切れ目のない支援が進みました。
一方、複雑で困難な相談に対応する職員の心理的安全性を確保し、職員を組織として支えることも重要です。
未就園児を定期的に預かる事業は227日実施され、延べ1,383人が利用しました。
子どもが集団生活のルールを学ぶ機会となるとともに、保護者の育児不安の軽減やリフレッシュにもつながったと評価されています。
定員150人に対して583人の申込みがあり、111人が受診しました。
要精密検査となった3人から、萎縮性胃炎、びらん性胃炎、食道がんが発見され、治療につながりました。
申込者数が定員を大きく上回っていることから、受診機会の確保について検討する必要があります。
市の創業支援事業を活用した市内での創業は3件でした。
企業誘致とスタートアップ支援では、埼玉県横瀬町や「TOKYO UPGRADE SQUARE」を調査し、地域課題の解決と事業性の両立を目指す「ローカル・ゼブラ」などについて研究を進めています。
調査では、病院や福祉施設への移動手段に地域差があることが確認されました。
湖畔地域ではコミュニティバス、清原地域では路線バス、芋窪地域では自動車の利用割合が比較的高くなっています。
市内一律ではなく、地域ごとの実情に合った都市機能と公共交通の連携が必要です。
総合防災訓練には、38団体、約1,200人が参加しました。
災害対策本部の訓練と実動訓練を切り分け、訓練の焦点を明確にしました。
今後は、支援物資の輸送や道路・橋梁の被害調査、応急措置などを、実際の人員、車両、物資、装備品を使用して行う予定です。
令和8年の台風第6号では、市内の総雨量は119ミリ、時間最大雨量は24ミリでした。
一方、東野火止橋周辺などで冠水が発生した令和7年7月5日の大雨は、総雨量85ミリ、時間最大雨量71ミリでした。
総雨量だけでなく、短時間にどれだけ強い雨が降ったのかによって、道路冠水などの被害状況が大きく変わることが分かります。
今回、東野火止橋付近では一時的に雨水がたまりましたが、短時間で解消し、通行止めや人的・物的被害はありませんでした。
空堀川上流雨水幹線には、用水北通りとけやき通りとの交差点付近から、約1,000立方メートルの雨水が取り込まれました。
雨水幹線全体の貯留量は、約1万6,000立方メートルです。
雨の降り方による違いも踏まえて整備効果を検証するとともに、排水区域外を含む地域ごとの設備整備、雨水浸透対策、大雨時の分かりやすい情報発信を求めました。
集合住宅の駐車場設置基準などが、現在の社会情勢や地域特性、今後のまちづくりに合ったものとなっているのかを質問しました。
市からは、少子高齢化やライフスタイルの多様化などに対応するため、都市マスタープランを踏まえ、基準の見直しを検討する必要があるとの答弁がありました。
住環境を守ることを基本としながら、駅からの距離、公共交通の状況、地域特性などを踏まえ、立地適正化計画や地域公共交通計画とも整合する基準へ見直すよう求めました。
本市には、多摩湖、狭山丘陵、空堀川、市民体育館、学校施設、スケートセンター、ボウリング場、地域のスポーツ団体など、多くのスポーツ資源があります。
市は、次期スポーツ推進ビジョンにおいて、
「いつでも、だれでも、スポーツでつながる 健やかで笑顔あふれる東大和」
を将来像として掲げる考えです。
スポーツを「する」だけでなく、「見る」「支える」、そして人と人、地域と地域を「つなげる」という視点から、健康づくり、観光、地域経済、子どもの体験機会、郷土愛の醸成につなげるよう求めました。
また、公共施設再編後も、市民がスポーツに親しめる場所と機会を確保する必要性を訴えました。
市長提出議案、陳情、議員提出議案について、市民生活への影響、事業の必要性、公平性、財源、将来負担などを確認した上で判断しました。
なお、以下は令和8年9月1日、25日の本会議における私の賛否です。東大和市議会全体の正式な審議結果については、市公式ホームページで公表され次第、リンクを追加します。
令和7年度の各会計決算、人事案件、条例改正、令和8年度補正予算について、いずれも賛成しました。
各議案について、事業の必要性、市民生活への影響、財源、将来負担、令和7年度に実施された事業の成果と課題を確認しました。
改善すべき課題はあるものの、各会計の決算を不認定とするまでの問題は確認されず、条例改正及び補正予算についても行政運営上の必要性が認められると判断し、賛成しました。
市長提出議案の内容は、東大和市公式ホームページでご覧いただけます。
本陳情には反対しました。
憲法改正については、国民の幅広い議論を踏まえ、国会において丁寧に審議されるべきものです。
憲法改正の発議そのものをあらかじめ止めるよう求めることは、国会における議論や国民が判断する機会を制限することにつながるため、賛同できないと判断しました。
物価高騰の影響を受ける中小零細・個人事業主への支援が重要であることは、十分に理解しています。
一方、市独自の補助金制度には、対象事業者の線引き、公平性、財源、一律の少額給付による効果などの課題があります。
限られた財源を活用する以上、給付を行うこと自体ではなく、事業の継続や経営改善にどの程度つながるのかを検証しなければなりません。
国や東京都の支援策を基本とし、市は既存制度の周知、相談対応、商工会や金融機関などとの連携を強化することが現実的であると判断し、反対しました。
北朝鮮による弾道ミサイル技術を使用した発射は、我が国と国際社会の平和と安全を脅かす行為です。
市民の生命と安全を守る立場から、国連安全保障理事会決議などの遵守を求め、国際社会と連携した平和的解決を求める本決議に賛成しました。
高齢者の外出支援を充実させるという目的には賛同します。
しかし、東京都からの財政支援が全額でなければ、市にも新たな負担が生じます。
運賃収入の減少、システム改修、契約変更、利用者の増加に伴う増便などの影響も考えられます。
東京都の補助率、市の追加負担、ちょこバスへの影響などが試算されていない段階で、一律の適用を求めることは適切ではないと判断し、反対しました。
公共施設の老朽化と更新費用の増加は、全国の自治体に共通する重要な課題です。
一方、国には公共施設等適正管理推進事業費、東京都には市町村総合交付金などの支援制度があります。
本市においても、今後40年間の公共施設更新費用が約1,265億9,000万円と試算される中、集約化・複合化、長寿命化、基金、民間活力などを組み合わせた公共施設再配置を検討しています。
既存制度で何が不足しているのか、本市にどのような財政措置が必要なのかが具体化されていないことから、現段階で国等へ支援強化を求める意見書を提出することには慎重であるべきと判断し、反対しました。
子育て世帯の負担軽減と、子どもの教育機会を確保することは重要です。
一方、無償化は費用がなくなることではなく、保護者が負担していた費用を公費へ移すことです。
限られた教育財源は、教員の確保、不登校・いじめ対策、特別支援教育、学校施設の老朽化対策などにも必要です。
まずは、現在の就学援助制度が必要な家庭に十分届いているのかを検証し、不足がある場合には、対象、効果、財源を明確にした上で改善すべきです。
多岐にわたる教育費を一律に完全無償化することには、慎重な検討が必要であると判断し、反対しました。
議員提出議案の内容は、東大和市公式ホームページでご覧いただけます。
今回の定例会では、令和7年度に実施された事業の成果と課題を検証するとともに、雨水対策、開発事業基準、スポーツを生かしたまちづくりについて質問と提案を行いました。
市民からお預かりした税金を、より大きな価値に変えることが、議員としての大切な役割の一つだと考えています。
限られた財源の中で、今を生きる市民の暮らしを守ると同時に、未来の市民に何を残すのかという視点を大切にしてまいります。
行政と市民、現在と未来をつなぎ、「大きく和する東大和」を目指して、これからも現場に足を運び、皆様の声を市政へ届けてまいります。
今後とも、ご意見、ご要望をお寄せいただければ幸いです。
東大和市議会議員
森田 博之